わらから安価にバイオ燃料原料 米沢出身大学生が製造法開発

わらから安価にバイオ燃料原料 米沢出身大学生が製造法開発
2月21日11時20分配信 河北新報

 山形県米沢市出身の大学生が同市のNPO法人の協力で、稲わらなどのセルロースから、石油代替燃料として期待されるバイオエタノールの原料となる単糖類を安価に製造する方法を開発し、特許を取得した。従来の製造法より、装置も製造コストも大幅に安くできるのが特徴。大学生は「ローテクのため農村や発展途上国でも普及しやすく、社会貢献できる」と話す。

 開発したのは、新潟県の長岡技術科学大3年で生物機能工学を学ぶ川崎隆さん(23)。ものづくり支援のNPO法人夢創工房(米沢市)の理事を務める父の裕さん(55)の指導の下、同工房の研究室を使って開発した。

 新製造法はリン酸の脱水反応と、酸化チタンなどを触媒にした紫外線による光触媒反応を利用。劇物を使わないため環境にも優しい。

 具体的には、ミキサーで稲わらを粉砕し、酸化チタンが入ったリン酸水溶液に投入。通常の大気圧で溶液の温度を60度に保ち、ステンレスの羽根でかき混ぜながら紫外線を3時間当てると、ほぼすべてが溶解した。この後はアルコール発酵酵素を使う通常の方法で容易にエタノール化するという。

 分析では、この製造法で原料の18.2%が単糖類に変化した。稲わらの中にあるセルロース分に対する単糖類の生成率(糖化率)にして4、5割になるという。

 従来の製造法では糖化率は8割と高いものの劇物の希硫酸を使ったり、200度以上の温度で高圧にしたりするためコスト高になる欠点があった。

 川崎さんらは今後、ローテクでローコストという製造法の特徴を生かしながら、糖化率の向上や反応時間の短縮に取り組む考え。

 裕さんは「新製造法は、別の研究を手伝っていた息子が誤ってペーパータオルをリン酸水溶液に落としたことから生まれた偶然の産物。共同開発に応じるメーカーや商社、研究機関を探したい」と実用化に意欲を見せている。

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