鹿島、竹中工務店 設備受注へバイオマス研究

鹿島、竹中工務店 設備受注へバイオマス研究
12月17日8時32分配信 フジサンケイ ビジネスアイ

鹿島が建設したバイオディーゼル燃料製造プラント=千葉市花見川区の鹿島技術研究所検見川緑化実験場(写真:フジサンケイビジネスアイ)

 建設大手各社が研究機関などと連携し、環境に優しいバイオマス関連技術の研究開発に取り組んでいる。バイオマス由来燃料の量産に不可欠な製造プラントの建設で技術力を生かすためだ。鹿島は、農業・食品産業技術総合研究機構などと共同で、廃水をほとんど出さずにバイオディーゼル燃料を製造できるプラントを建設した。今後、エネルギー収支などのデータを収集し、実用化につなげる考えだ。

 今回のプラントは、高温で蒸気となったメタノールと油を反応させて燃料をつくる方式を採用。1日500リットルの原料油から400リットル以上の製造が可能だ。

 現在の製造法は油とメタノールを反応させる触媒の洗浄処理が必要だったが、鹿島のプラントは高温処理を採用したため触媒が不要になった。洗浄処理が不要で廃水がでない上、設備の簡素化によりコスト低減も見込めるという。鹿島はこれまで焼酎製造過程で発生する焼酎粕や芋くずからバイオガスを回収するプラントを手掛けてきた。同機構は「バイオマス関連プラントを造ってきた実績がある」と鹿島の技術力を評価する。

 建設大手ではほかに、竹中工務店が北海道馬鈴しょ生産安定基金協会などと共同で、ジャガイモのデンプン工場からでる廃液を活用したバイオエタノールの製造技術の開発に着手。2010年の実用化を目指している。

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【予報図】

 ■市場拡大見据えた参画加速

 建設大手各社はバイオマス関連技術の開発参画により、増加が見込まれるバイオマス関連プラントの受注獲得につなげたい考えだ。これまでの鹿島の焼酎粕利用のバイオガス事業などは、工場建設などの付加価値技術として提案されてきた。しかし、今回のバイオディーゼル製造プラントや竹中工務店のバイオエタノール技術は、実証実験段階から参画している。竹中工務店は「将来的なバイオマス関連プラントの受注活動の一環」と位置付ける。

 政府は京都議定書の目標達成のため、2010年に新エネルギー全体で1910万キロリットル(原油換算)の導入を目指している。このうち50万キロリットルをバイオマス由来の燃料でまかなう予定だ。これを受け「設備受注の増加は確実」(業界関係者)とみられることから、建設業者のバイオマス技術研究への参画はさらに加速する見通しだ。

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